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【感想文】美麗なる謎解き奇譚

【感想文】三木笙子『人魚は空に還る』


2014/4/8~4/21


幻想的な事件を廻る、美しき絵師とお人好し記者の明治時代のミステリ。


一言で言うなら、お人好しなホームズ高広(雑誌記者)・と美形ワトソン礼(売れっ子絵師)。
最初、美形な方がホームズでお人よしの方がワトソンかと思ったけど、違います。
その理由は文庫版の書き下ろしでちゃんと説明されているので、読むなら文庫がお薦めかも。


幾つかの、一話完結短編が入っています。
私は「人魚は空に還る」と「点灯人」が好きでした。
特に「人魚~」の方は本当に夢中になってすぐ読んでしまった。
(ネタバレ:しかしいくら曲芸師でも観覧車から人が降りてきたら誰か気付くんじゃないかと思うんだけど、当時の照明はそれもわからないくらい暗かったのかしらん…なんて
全体的に題材が綺麗で幻想的だなぁと思いました。
舞台が明治時代というのも相まって、良い雰囲気を醸し出しています。


p114〈『じゃが、美しいものは美しいから価値があるのではないぞ。美しいものに接した人間が、勇気づけられ、正しい心を持てるから価値があるんじゃ。だがそれをいちいち説明しておると面倒じゃから、簡単に「綺麗なものはよい」と言っておるのだろうな』〉


この小説内では特に「美しいものを大切にする」ということを意識している印象を受けました。
画家である礼が、描く絵も自身も何かと「美しい」と言われている上に
それぞれの章でも何かしら「美しいもの」が注目され、それについて語ることがあったので。
この著者はきっと綺麗なものが大好きで、大切にしてるんだろうなぁ。なんて思ったり。
このコンビ、坂木司の引きこもり探偵を思い出します。それが好きな人には良いかも。


あと小川さんって実在する人物だったんですね。
人魚と赤い蝋燭の話は題名だけ知ってた。なるほど。


 


ただ、…創元推理…男2人…あっ(察し)っていう第一印象を、受けました。


ていうか表紙からして察してください。これ男2人なんで。


お人好しと天才生意気美人ってテンプレなんです?です?
完全に高広×礼かと思いきや
高広争奪戦なんですねありがとうございました。(編集長と礼と義父)
もう、たかひろそううけすぎだろ。ていう。
お義父さんからは跡継ぎに戻って来いって言われるし
編集長田所からは唯一の編集長だから残れだし
礼からはホームズの続きを読めと言われ。
多分今後ロータスにも気に入られるんだろ!気に入られろ!(
既に漫画化もされているようで、ちらっと試し読みしたら
結構綺麗な絵柄で、イメージ通りでした。


続編を読むかどうかはまた気が向いたら…。







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