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【感想文】「自殺と犯罪は、世界に負ける事だから」

20120210~20120215
中村文則『何もかも憂鬱な夜に』


読書芸人・ピース又吉さんがお勧めされていたので興味を持って読んでみました。




p43「でも俺は、死刑を執行するなら、確実さと、公正さが必要だと思うんだよ。」
死刑制度についての拘置所の刑務官のお話かと思いきや。
どうやら思春期の少年の心の話でもあるようでした。
生と死と、思春期と、命と人間について。


p118「自分以外の人間が考えたことを味わって、自分でも考えろ」あの人は、僕達によくそう言った。「考えることで、人間はどのようにでもなることができる。……世界に何の意味もなかったとしても、人間はその意味を、自分でつくりだすことができる」
主人公の語る“あの人”が格好良い。
主人公は“あの人”に出会えて本当に良かった。




「死刑になっちゃえ」の一文と(と〈でつくられた怒りの顔文字の手紙の怖さの意味。
考えず、何かを経由して映された事物に対して、それだけをみて「悪」と判断する者への恐怖。

p180「人間と、その人間の命は、別のように思うから」

以前読んだ伊坂さんの『終末のフール』で、「なんで自分の命を自分で殺したらいけないんだ」という問いの答えが、これのような気がしました。



佐久間と山井は似たことを言う。
主人公自身がどう捉えようと、佐久間の「あなたが息子だったら」と、山井の「あなたが兄だったら」は、2人とも“本当に”そう思っていたら良いと思う。

水を意識して描かれたということらしいですが、全ての命の根源、というすがすがしい水の表現ではなく、なんとなく、じめっとした、なま暖かい、皮膚をするーっと伝う複雑な気分になる水でした。



しかしごめんなさい私、中盤の真下が厨二病にしか見えませんでした…。



メモ***
サルトルの『出口なし』
バッハの『目覚めよと呼ぶ声が聞こえ』

***








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