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【感想文】繰り返される四畳半

20111219~20120103
森見登美彦『四畳半神話大系』(文庫)


「慰めるわけじゃないけど、あなたはどんな道を選んでも僕に会っていたと思う。(後略)」






文章が明治大正時代のものを思い出させて、とても読んでいて気持ちが良い。
ていうか語彙力高すぎな気がするのこの人…。

第二話を読み、改めてはっとなりました。
これは四畳半の中で「幻の至宝『薔薇色のキャンパスライフ』」を求める(?)「私」の、4つの分岐をそれぞれ辿る物語だと知る。
読み手は「私」の運命か宿命かを眺めていくことになる話です。
いくつかのルートの中、最後にわかるのはやはり、これは「私」の運命か宿命の話ということなんですね。


そしてセルフツッコミをさせる語り手「私」がなんともよい味でした。
『四畳半の甘い生活』で自分を変態と認める「私」潔さに笑。

p60「むにゅっとしてました、むにゅっとしてました」
『恋ノ邪魔者』で蛾を掴んでしまったパニックな明石さんが可愛いすぎてあああ!!!!ってなる。

p53「我々は運命の黒い糸で結ばれてるというわけです」
最初は鬱陶しく思える小津も次第に愛らしく思えてくる不思議。
p343「慰めるわけじゃないけど、あなたはどんな道を選んでも僕に会っていたと思う。直感的に分かります。いずれにしても、僕は全力を尽くしてあなたを駄目にする。運命に抗ってもしょうがないですよ」

小津と出会って人生がひねくれたとか碌なものじゃなくなったとかいう「私」も、なんだかんだである意味最高に楽しいキャンパスライフを送ってるじゃないかと思うのです。羨ましい。
とか思ってたら解説でもそんなようなことが書かれていました。

ふわふわ戦隊モチグマンが欲しいです。




あと私自身まだ「不可能性」の意味がよくわからずにいます。
並行世界と不可能性の関係…。
文庫で読むと解説がついてて楽しいですね。

でも独白の物語をアニメにするってどんな感じなんだろう。アニメも見たいな。







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