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【感想文】ベリーベリーストロングな絆っていうやつ

伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』
2014/4/6~26「パピルス」2007年4月号vol.11掲載


〈ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。
明日が待ち遠しくなること間違いなし!
ごく普通の人っちが巻き起こす奇跡の物語〉

発売当初、この帯を書いた人に拍手を送りたいくらい好きでした。


p23〈「いいか、後になって、『あの時、あそこにいたのが彼女で本当に良かった』って幸運に感謝できるようなのが、一番幸せなんだよ」織田一真は言った。『アイネクライネ』〉

p27〈「その時は何だか分からなくて、ただの風かなあ、と思ってたんだけど、後になって、分かるもの。ああ、思えば、あれがそもそもの出会いだったんだなあ、って。これが出会いだ、ってその瞬間に感じるんじゃなくて、後でね、思い返して、分かるもの」『アイネクライネ』〉



出会いをテーマに描かれた短編長編作品。

小さな偶然が重なりあって、大きな奇跡を生み出して、
1人の物語は誰かへと繋がってゆく。ベリーベリーストロングな繋がり。

わらしべ長者ではないけれど、この本のテーマである『出会い』が全面に感じられます。なるほど、伊坂さんが恋愛を描くとこんな感じになるのか。
短編を繋げる技術はさすが。読んでいてほっこり。伏線回収にすっきり。
あとがきにも書いてあった通り、伊坂作品には珍しく泥棒や超能力や恐ろしい犯人や特異な設定が出てこない小説です。
普段のそういう味が好きな方には物足りないかもしれないけれど、こんな感じの文章を書く作家、という意味では読みやすい一冊かもしれません。

最初の『アイネクライネ』は斉藤和義さん楽曲の『ベリーベリーストロング』の原作にあたるような話です。私は斉藤さんの曲を先に聞いていたのですが、この小説があの数分に纏められてるのに全然劣ってないというかむしろそれぞれ違う味があってほんともう何が言いたいかって久々の伊坂作品たまらんです。ハイ。


『ライトヘビー』の斎藤さん、うちの町にも来てくれないですか。
CDをまとめ買いするしかないですかそうですか。これは良いステマ←

織田一真は個人的に好きではないが、佐藤と織田の掛け合いは好きです。
しかし相変わらず主人公の第一友人ポジションの男はある意味最低だな!!!(褒めてる)

あと、藤間亜美子のお母さんの苗字ってどこかに伏線あった?
これだけちょっと気付けなかった…。そもそも表記なし?うーん。


悲観的な中で楽観的な話をしたい。
そんな物語が描かれた伊坂小説。やっぱり大好きだと改めて思いました。





以下、気になった言葉と
ちょっと腐った目線?のオタク語り。









拍手




p146〈久留米和人は腕を組み、「親から教えてもらった、世界の真実シリーズ、聞く?」と言う。「聞く」「『三十過ぎた大人の考え方を変えるのは、モアイ像を人力で動かすくらい難しい』って」:『ルックスライク』〉

p149-150〈まわりからは、仲の良い二人と見られていた。大きな喧嘩もなければ、別の異性に浮気するような騒動もなく、「飢饉なしの江戸時代のように安泰」という友人もいた。その時には、「いや江戸時代よりはよっぽど俺たちのほうが穏やかだよ」と邦彦が笑い、笹塚朱美も同意した:『ルックスライク』〉

p266〈(前略)以前、織田美緒が「親になるのに資格試験がない、というのが恐ろしい」と嘆いたのを思い出した。「まあ、そんなことになったら親になれる人が全然いなくて、人類滅びちゃうけどね」『ナハトムジーク』〉





27歳なのにおっさんて言われたことに泣き出しそうになる佐藤が可愛いんですがどうしたらいいですか。
佐藤と織田の親友コンビもいいし、佐藤と藤間先輩も可愛い。

あと佐藤は私自身と年齢が近いのもあり、特に感情移入してしまいました。
自分の仕事が一番、つらいと思うやつにはならない。


p103〈慌てて「課長、その話から何を読み取ればいいんですか」と言う。「俺に訊くなよ」『ドクメンタ』〉顔色一つ変えず、手を振り続けるミッキーマウスから学ぶこと。

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