[sor ato e ru]
青空の羽を秘める少年と、堕ちた神の使いに似て非なる者の話
言葉の世界を知る男と話を聴く男
「現在、日本で使われている動詞の中、基本の形が“ぬ”で終わるものを知っているかい」
彼は言った。
「“死ぬ”だ。現代の日本語にはこの一語しかない」
私はただ彼の話に耳を傾ける。
「面白いと思わないか。人が動く様子を表す語までもが、古くから伝わる否定の形で肯定しているなんて」
そういう彼は少しも楽しそうでなかった。
「数ある動詞の中で生きる事を否定している語は、この一語だけだからな」
「全く、愉快なことだ」
元から上がっている口角を更に釣り上げて、言った。
彼は言った。
「“死ぬ”だ。現代の日本語にはこの一語しかない」
私はただ彼の話に耳を傾ける。
「面白いと思わないか。人が動く様子を表す語までもが、古くから伝わる否定の形で肯定しているなんて」
そういう彼は少しも楽しそうでなかった。
「数ある動詞の中で生きる事を否定している語は、この一語だけだからな」
「全く、愉快なことだ」
元から上がっている口角を更に釣り上げて、言った。
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