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【感想文】彼はいつでも『ふたり』だった

唐沢寿明『ふたり』

p74「でも自分ではいつか必ず役者になれると思っていた。こんなに強く望んでいるのだから、なれないはずがないと。やれるだけのことはやろう。いつか、人は死ぬのだから、やりたいことをやりたいようにやりたかった。」





私の尊敬する人に「貴方はこれを読むといい」と勧められた本。
なんで勧められたかはなんとなくわかった。
夢は諦めなければ実現する系の話。そういう意図で書かれているわけではないですが。
「自分は駄目じゃない」と信じるプライド。稼いだ金は自分に投資する。
彼の強い意志がいまの彼を作っているのだと感じました。

ただ、時間軸がときどき少しごっちゃになる。あと私自身あまり当時のことを知らず俳優さん女優さんもよく知らないので…誰がすごい人だとかよくわからなかった…多分知っていればより内容を理解して読めたのだろうと思います。
今の唐沢寿明しか知らないから、『トレンディ俳優』って言われてもあんまりピンとこない…というか『トレンディ俳優』って言葉自体そろそろ死語になってるような気がしなくもない。

可もなく不可もなく、といった感想。



これの直前に「ディズニーの掃除の神様が教えてくれたこと」を読んでいたので
「また夢はあきらめなければ叶う系かよ!胸焼けするわ」とか思ったのは此処だけの話。

橋爪さんって私の尊敬する人に似てる気がした。







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【感想文】数字に呪われた男の話

2012/04/20
佐藤友哉『333のテッペン』


「素人の証拠だ」「月並みですが」


『StorySller』で佐藤友哉ならび土江田に惚れて。
それぞれ『StorySller』シリーズに掲載されている3作品と新たな話が加えられた全4話構成。

殺人が起こる。謎が現れる。探偵が出てくる。犯人もいる。
でも完全な謎解明はされません。
『土江田』という男と、女子高校生(?)探偵の話です。
舞台は333の東京タワー、444の東京ビッグサイト、555の東京駅、666の東京スカイツリー近辺。

誰かがレビューで言っていたけど、これは謎解きを楽しむ物語ではないですね。
謎に振り回される人たちを楽しむ話なのかな。
物語なんて娯楽にすぎないから謎解きとか爽快感とかそんなものより見たいストーリーみせて楽しめる娯楽になりゃいいんだろ的な。

666で言われた「そんな時期」に読んでたらちょっと危険だったかもしれない。そんな『普通じゃない』感(言ってしまえば厨二要素)が散りばめられています。実際あんな喋り方する26歳無職いたらイケメンじゃない限り気持ち悪いと思うよ。イケメンでも気持ち悪いか。

『子供たち~』のすぐ後に読んだので、なんとなく神戸とかあの子の命日とか、牛男を探る子供たちと土江田が被ってしまいました。
怒った子供が成長して、逮捕されて、『教育』されたのが土江田なのかなとか…妄想するだけならタダ!!←

文庫が出るなら買いたい。そして続編がでるなら絶対読む。










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【感想文】純粋な怒り

2012/04/14
『子供たち怒る怒る怒る』佐藤友哉

p165『君の努力が報われますように』



精神的に何処か『空洞』があるような子供たちが関係している短編集。全体的にグロテスク。
胸くそ悪くなるくらい清々しい残酷さがあります。
この本に幸せな結末を望んではいけません。この本に完結を望んではいけません。
ハートフルボッコ注意。

久々に時間を忘れて読んだ程、引き込まれた本でした。しかしどうしてこんなに残酷に描けるんだ…という印象。けど、残酷とは違った悲しい話だとも思いました。残酷さの中に何かが隠れている。

子供たちがこんなことになったのはどうしてだと思いますか?

『子供たち怒る怒る怒る』の町井さんの「みんなを助けたかったの」という言葉は、なんだか心が痛かった。
かろうじて『リカちゃん人間』には救いがあったかなぁ…先生とリカちゃんが会話してるシーンが唯一の良心。
『慾望』はわかりやすかった。
『生まれてきてくれてありがとう!』がよくわからなかった。とりあえずこんなに虚無感のある『!』マーク初めて見たわ。



この著者の書くのが好きな性格(キャラクター)が何となくわかったかもw
ちなみに私は『慾望』の酒木が、『子供たち怒る怒る怒る』の柴田がすきでした。

何となく、オリラジ中田さんの文と雰囲気が似てる気がする…?






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【感想文】七人のカタリベ

『StorySeller』新潮社ストーリーセラー編集部


七人の小説家の短編を集めた文庫本。
伊坂さんがこれ限定の話を書いていたので購入。
伊坂さん以外は読んだことなかったので、新地開拓も兼ねて。

読了後、当たり外れが大きかったなと思いました。
個人的な好みは
伊坂幸太郎>佐藤友哉>米澤穂信>近藤史恵>道尾秀介>有川浩>本多孝好

佐藤友哉を知れたのは大きな収穫。米澤穂信も気になったし、近藤史恵は『サクリファイス』も読んで見たくなったけど、事前にロードレースの知識がないと難しかったかな…(私は直前に弱ぺにハマっていたのでなんとかわかりました)

以下、それぞれの感想(その時のツイッターより引用)









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【感想文】奇遇ですねぇ!

森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』

p7「これは私のお話ではなく、彼女のお話である」
「願わくは彼女に声援を」




天然の中の天然すぎる彼女と、そんな彼女に惚れ込んで片想いしてる先輩が七転八倒する約一年間の話。



春の夜、夏の古本市、秋の文化祭、冬の悪風邪。黒髪の乙女である『彼女』に恋心を抱く『先輩』。彼は彼女になんとか好意を持って貰おうと四苦八苦七転八倒します。偽電気ブランなる酒を求めて夜を歩く彼女と、それを追う先輩。彼女が古本市へ行くと聞けば古本市へ出向き、彼女が文化祭へ行くと聞けば文化祭へ向かう。
ひたすら彼女に一途な先輩。一歩間違えればストーカー。天然すぎる黒髪の乙女はそんな彼の想いも知らず奇想天外で摩訶不思議な道を歩きます。
ぽてぽてと歩く純粋で天然すぎる彼女がとても可愛らしいです。かなり好き!
先輩も先輩で、『四畳半~』の私宜しく良いキャラをしています。
『魔風邪恋風邪』で風邪をひいたと気付いた時の先輩のp257「つまんねえ。超つまんねえ。風情のかけらもありゃしねえ。」に激しくときめきました。今まで固い文体を貫いてきた先輩がついに素を表したというか、お前もやはり四世紀半生きた若者だったかと思わせる。
四畳半神話大系よりも独特の世界を持っている印象でした。「御都合主義者かく語りき」が好きです。

巻末の羽海野チカ先生の描かれた彼女がめちゃくちゃ可愛らしくて、恐らく樋口君がイケメン。
私は全面中村祐介さんの絵で動いてました。

偽電気ブラン飲んでみたいなー。
久々に素敵な本を読みました。購入予定★5!









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